依存するしかない

自己愛性人格障害者というのは

自分だけでは成り立ちません。

 

なぜなら自分はとにかくぼやけた存在だからです。

 

「自分はこういう人間だ!」という

自己愛性人格障害者の激しい主張は、

逆にそういう主張をしないと自己像がぼやけてしまって

自分がどういう人間かわからないからこその

主張です。

 

その自己像がぼやけた自分自身を直視しなくてはならない

場面こそ、自己愛性人格障害者がもっとも避けたい

シーンなのですから。

 

等身大の自分を直視せずにすむには、

他の誰かが必要です。

 

お前はこうだよなああだよな、

お前はこれっぽっちの人間で

これだけ酷い人間だよな・・・

と自分のことを棚にあげて他人のことばかり

見ていれば済むのですから。

 

自分の醜い部分を見る必要はなくなります。

 

それこそが、自己愛性人格障害者の

依存心です。

 

他人に依存し、

他のもの・・・酒や薬に依存します。

 

自分ひとりの力では立てないのです。

必ず何かの力を借り、

何かにもたれていないと立てません。

 

しかし自己愛性人格障害者もその自覚は

ありませんから、

「酒はやめる」と簡単に話したり、

「もうお前とは離婚だ!」

と結婚して寄りかかるしか出来ないのに

自分から突き放すことを宣言してしまうわけです。

 

それで困るのは自分自身である、

というのがまったく分かっていませんから。