なぜ平気で嘘がつけるのか

自己愛性人格障害者は

息をするように嘘をつきます。

あまりにも平然と嘘をいってのけるので、

被害者や周りの人間は時々戸惑いを見せます。

 

自己愛性人格障害者がなぜ

そこまで平気で嘘がつけるのか?というところですが、

そもそも自己愛性人格障害者にとって

「嘘」は嘘ではありません。

 

というよりも、

自己愛性人格障害者が発する言葉のすべてを、

自身は真実だと思い込んでいます。

真実だと思い込んでいるからこそ

平然と言ってのけられるのです。

第三者からみれば、あるいは調べれば

どう考えても嘘だとすぐ分かるのに、

それでも自己愛性人格障害者は

嘘をつくことをやめられません。

そもそも自己愛性人格障害者が

「尊大な自分」を保つことに

精一杯にならざるを得ず、

その過程でどうしても嘘というのは

つかないといけないからです。

 

なぜなら、

自己愛性人格障害者自身

尊大でもありませんし、

ただの未熟な自我を持った

一人の人間です。

そして自己愛性人格障害者が蔑んでいる

周りの人間も、

特別劣った人間というわけでもなく、

ただの普通の人たちです。

 

 

ですが

自己愛性人格障害者にとっては

パートナーや同僚、社会の人間は

自分より劣っていることにしなくてはなりません。

そして自分はミスひとつなく、

誰よりも思いやりがあり

能力の高い人間として生きていかなくては

なりません。

それが自己愛性人格障害者にとっての

真実ですから、

「現実世界」で何が起ころうと

自己愛性人格障害者なりの真実に

捻じ曲げなくてはならないのです。

それが、嘘を生み出します。

ですから自己愛性人格障害者の中に

嘘をつかない人はいません。

 

必ず現実と理想の中の自分というものに

乖離が生まれるので、

その溝を埋めるためには

嘘をつかなくてはなりません。

しかし自分が嘘をついていることを

認めることも、

嘘をつかないと生きていけないことも

気づくわけにはいきませんから、

それが嘘だと認識できないまま、

嘘をついてしまうのです。

嘘を完璧に真実だと思い込んで

生きていますから

時にそれは妄想気味になり、

まったく現実的にありえないような

事象が現実で実際に起きたかのような

口ぶりで話したり、

他人のありもしないミスを

作り上げたりします。

 

しかし現実的・物理的にありえないことであっても、

それがおかしなことだと指摘されても、

その嘘を修正することができません。

自己愛性人格障害者にとって嘘は

なくてはならないものであり、

その嘘は病的なものと言っても

過言ではないでしょう。