別れたあともとにかくしつこい

自己愛性人格障害者というのは、

別れというものを最後まで理解できません。

最後まで、というのは

別れてからもということになります。

つまり、連絡がとれる状態にいる限り、

「別れ」というものを理解できません。

 

そもそも自己愛性人格障害者は

別れに対してなかなか了承しません。

ところがその別れに対して

了承したとしても、

その後もまるで別れていないかのような

様子を見せたり、

交際しているときや

婚姻しているときのような関係性を

求めたりすることがあります。

別れというのは、

お互いに別々の人生を歩みましょう、

ということですよね。

 

別れを切り出すほうというのは

そういう意味合いで別れを切り出して

いるはずです。

ところが自己愛性人格障害者にとって

交際相手や婚姻相手というのは

自分が自己愛を満たすための

最適なターゲットですから、

そのターゲットと

「別々の人生を歩む」メリットなど

どこにもないわけです。

 

ですからなかなか別れを切り出しても

了承しません。

そして了承したかと思えば、

本当の意味では納得できず、

いつものように連絡を強要したり

自分からの連絡に必ず応答するように

求めたりします。

相手が「別れたのではないの?」と

話しても、

「そう、別れたよ。別れたけれども連絡くらい

とれたほうが安心だから」

という場合もあるでしょう。

 

もしくは

「もともと家族なのだから」とか

「子供のことが心配だから」と

言い訳することもあるでしょう。

自己愛性人格障害者にとって、

ターゲットと別れたとしても

それでも交際のときや婚姻のときと

同じように自分に時間を使うべき、

それどころか

別れを了承してやったのだから

それくらいの配慮はすべきと

元交際相手や元配偶者に

迫ることもあるのです。

 

そもそも自分は別れるつもりはなかった、

あなたのわがままを受け入れて

別れてやっているのだから、といわれれば

確かにそうではあるけれども、と躊躇する

被害者もいます。

 

しかしそれを受け入れてしまえば

被害者はいつまでたっても被害者の立場から

抜け出せません。

 

自己愛性人格障害者は、

時に「この条件を飲めば、

もう別れを受け入れるから」ということがあります。

 

それは一度だけでも会うことだったり、

なぜ別れたいと思ったかを説明することだったり、

そういう自分が「なぜ納得できないか」ということを

示して、その条件さえ満たせばもう

自分の中で昇華できて別れを納得できるから、

と条件をつけはじめます。

 

被害者は、それで別れを納得してくれるなら、

追求が終わるなら・・・とその条件を

受け入れがちですが、

絶対にやめてください。

 

その一度で、

自己愛性人格障害者はなんとかして

相手に逃げられないように策略をめぐらしたり

次の攻撃手段をなんとかし探ろうとします。

次の住所などを探ってきて、それを情に流されて

うっかり教えてしまったら

もうおしまいです。

被害者が逃げるために、完全に別れるために使った

労力はすべて水の泡になります。

 

自己愛性人格障害者と別れるには、

相当の覚悟が必要なのです。