嘘泣きが出来る

自己愛性人格障害者は

謝罪が非常にうまいですから、

本当に反省しているようにみえます。

嘘泣きもそのレパートリーの一つで、

自己愛性人格障害者に泣いて謝られた

被害者は、それが嘘の涙だとは

まったく考えていないでしょう。

 

おお泣きし反省の言葉を述べ、

許しを請うその姿はまるで

本当に反省しているかのようにみえるからです。

 

しかし、実際は違います。

 

自己愛性人格障害者の「嘘泣き」の特徴として、

結局反省し自分の行いを悔いて泣いているわけでは

ありませんから、

大泣きして反省している様子をみせているのに、

その大泣きが相手をコントロールするのに

通用しないと分かると、

すぐさま他のコントロール方法を考え、

実行に移します。

 

ですから、

被害者がまったく許さないという態度を

貫いた場合には、

数分前まで大泣きしていたかと思えば、

ころっと調子のいいことを言い始めて

反省を茶化すような態度を見せたり、

 

今度は怒り出す場合もあります。

どちらの場合も、さっきまで大泣きしていた

人間の態度とは思えないような

違和感を感じます。

 

反省の念がどこにも感じられないからです。

 

もちろん被害者が自己愛性人格障害者の

行いを許すという態度をとった場合

(自己愛性人格障害者の思い通りになった場合)は、

反省した態度をしばらくとり続けるでしょう。

それが被害者をコントロールするのに有効だからと

判断しているからです。

 

その代わり、

たとえば被害者が自己愛性人格障害者のもとを離れて、

被害者を取り戻すために

大泣きの演技を見せた場合、

「あなたの気持ちはわかったからもう許すけど、

一緒にはいたくないから別れましょう」

などということは通用しません。

 

被害者の許しを得たいのではなく、

ターゲットを確保しておきたいだけですから、

「許す」けど「別れる」というのは

自己愛性人格障害者の欲しい答えではないからです。

 

この場合も自己愛性人格障害者が泣いた割りには

「まだ時間はあるからよく考えて」と

えらそうに言ったり、

「意味がわからない」とまた駄々をこねだす

要因になります。