「自分の思い通りにすればいいのに」

自己愛性人格障害者はしばしば

こういう思い込みにとらわれています。

 

自分の思い通りになってほしい、

というのは期待が強ければだれでも思うかもしれませんが、

自己愛性人格障害者の場合は

強迫観念のようにその想いが強く、

「自分の思い通りに事が運ぶべきだし、

そうなるように周りが全力になるべき」

というような考えに偏りがちです。

 

これは、彼らの誇大性の強さから来るものでもあります。

 

自分は特別な存在である。

自分は特別な存在であるから、自分から生み出される

アイデアも本当に斬新で非の打ちどころがなく、

革新的なものである。

だからこそ、周りは自分の言うことを聞いてさえいれば

事はうまく運ぶのに、それをしない。

自分の考えは素晴らしいのに、その考えや企画が

思う通りに進まないのは周りの人間が

無能なせいだ・・・

というように。

 

 

多くの場合、それは誇大性の強さゆえに現実的な視点を

欠いており、

人材不足や部下や周りの能力などをすっ飛ばしているような

奇抜すぎる発想であり、

誰もそれが現実的ではないということをわかっているので

自己愛性人格障害者の言う通りにしない、

ということが大半です。

 

しかし、それでも自己愛性人格障害者は

周りとの衝突を招いてでも、

自分の思い通りにしない人間たちがおかしいのだという

考えから離れることができません。

 

自分の思い通りにすれば成功を収められるのに、

それでも実行しないのは周りの人間が愚かで

怠惰だからだという結論に至ります。