他人に対する評価がコロコロかわる

自己愛性人格障害者は、

好きな相手をずっと好きなままでいる、

ということは非常に稀です。

 

短い期間のうちに、大抵は

「あの人とは唯一無二の親友になれそうだ」

と言っていたかと思えば

「裏切られた、騙された。最悪の人間だ。

あいつは頭がおかしい、表と裏の顔が

激しすぎる」

と変化し、

 

そう言っていた割に

付き合いを続ける…といったことも

珍しくはありません

(文句を言っていても、相手から

切り離されたりしなければ

そのまま関係を続けることが大半です)。

 

これは、ターゲットに対する

「もう離婚だ、こんな惨めな気持ちになって

生活させられるなんて

我慢ならない」

と自己愛性人格障害者が言いながら

ターゲットと離れられないのと同じで、

 

「こいつはこんなに汚れていて酷いやつ、

それに比べたら自分はなんて

清廉潔白なんだろう」と評せる

相手のそばにいることが

大事だからです。

 

そのために、

「ひどい扱いを受けた」

という気持ちになることが重要に

なってくるのですから、

裏切りが実際にあったわけではなく、

自己愛性人格障害者がそう思い込みたい

だけで無理矢理理由をこじつけている、

ということが大体でしょう。

 

他人に対する評価が流動的であるのは

誰しもそうかもしれませんが、

自己愛性人格障害者の場合は

他人を思い通りにしたい気持ちが

強すぎて、

その期待から

「(きっと思い通りになってくれる)

思想のあう、すばらしい人間」と

相手を自分のために利用できる

価値のある人間としてみますし、

 

少しでも思い通りにならないと

そこばかりに着目して、

「全然できない奴」

「無能」

という評価をさっさと下してしまいます。