八つ当たりは大の得意

自己愛性人格障害者にとって、

八つ当たりというのは日常茶飯事です。

 

なぜなら、

八つ当たりというのも防衛機制の一つだからですね。

 

八つ当たりとは、

「腹を立てて、まったく関係のない人にまで

文句を言ったり攻撃したり、当り散らすこと」

ですね。

 

たとえば会社のAさんから説教をされたとします。

家に帰って、抱きついてくる子供に

「そういう気分じゃない。面倒だからあっちいってろ」

と冷たく当たるのは八つ当たりといえますね。

 

つまり、

この人物はAさんには文句を言えずに、

あるいは文句を言ったけど腹の虫が収まらず、

今度は関係のない子供に怒りをぶつけている

ということになります。

 

これを

「置き換え」といいます。

 

以前、ここで「代償」という

「物に当たる」防衛機制というのを紹介しましたが、

今回は物ではなく人です。

 

自己愛性人格障害者というのは、

八つ当たり・・・この置き換えという

防衛機制もフルに使います。

 

会社で、Aさんに説教をくらったのが

自己愛性人格障害者だとしましょう。

 

自己愛性人格障害者は、

会社でも説教をくらったのは

自分のせいではなく誰かのせいだ、

ということにします。

 

そして家に帰った後も、

自己愛性人格障害者はまったく無関係の

被害者のせいにするでしょう。

 

しかし自己愛性人格障害者は

「八つ当たりである」ということを示すと

自分が悪者になってしまいますから、

普通の人のようにただの八つ当たりである、

ということは認識できません。

 

被害者は自己愛性人格障害者の仕事とは

無関係なのにどうやって被害者のせいに

するかというと、

普段被害者に対して配慮をしすぎていて

仕事が疎かになってしまっていた・・・とか、

そういう感じのことでも八つ当たりする

立派な理由になります。

 

被害者は配慮してくれとか

頼んでもいないのに、

勝手にお前に時間を割きすぎているとか、

そういった理由をつけて

説教をくらった言い訳をしたいのと、

説教をくらったのは自分の能力が低いからではなく

能力が発揮できない環境にいるからで、

 

その環境を作り出しているお前(配偶者)が

悪い、ということを言いたいのです。