ヒステリックにみえるとき

自己愛性人格障害者は淡々と

被害者を責め立てることもあれば、

ヒステリックに騒ぐこともあります。

ヒステリーとは、正しくは神経症の一種で

精神的なものからくる健忘症だったり麻痺を

起こしたり・・・(脳の機能障害を除く)

というものなのですが、

一般的には精神病質のことを指しますから、

自己愛性人格障害のように精神病一歩手前のような

状況の人間にはぴったりと当てはまります。

 

ぎゃーぎゃーと騒ぐ、

些細なことで一気に興奮しやすくなる、

そんなイメージかもしれませんね。

自己愛性人格障害者は、

ヒステリックに騒ぐことも

度々あります。

それは、自分の思い通りにならないことが

続いたときや、

ストレスがたまりそうなときです。

 

普通、大人は問題が起きたり

責任がかかったりしたときに

暴れたり騒いだりしても

どうにもならないことを

感覚で知っています。

子供のとき、それをしても

どうにもならなかったからです。

 

それをしてもどうにもならない、

結局は無駄だと感覚で知り、

そしてみっともない姿に気づき、

暴れ騒ぎたてることをやめます。

しかし自己愛性人格障害者の場合、

「その方法」しか

知ることができていません。

ストレス処理が下手なので、

暴れてどうにもならないのにも

関わらず、暴れるしかないのです。

そういう「ヒステリーを起こす」

ことは問題の解決に何ひとつ

役立たないはずなのに、

頭ではそれを知っていても、

感覚ではヒステリックにならざるを

得ません。

 

普通なら、

そこから発展して

「暴れている場合ではなく、

どうしたら問題が解決できるか

考えたり実行するほうが

よほど時間を有効活用できる」

ということに気づくのですが、

自己愛性人格障害者の場合は

気づく手段がないのです。

 

なぜなら、

自己愛性人格障害者の親もまた、

そういうストレス処理しか

したことがなく、

そういう方法の提示ができません。

自己愛性人格障害者の親こそ、

ストレスがかかると騒ぎ立て、

配偶者のせいにしたり子供のせいにしたりして、

自分の責任を逃れようとします。

子供は責任を押し付けられる上、

自分だけが間違っていると

教わり、

正しいストレス処理、問題解決方法を

学ぶ機会が得られません。

ミスを起こすのが子供なのに、

そのミスを起こすこと自体が

恥である、生きている価値がないという

態度をとられるうちに、

些細なミスに対しても

激しくヒステリックになることもあります。

 

そうして、

自分のせいではない、

自分が起こしたのはミスではない、

もしこれがミスだとしたら

自分のミスではなく

そうさせた周りのせいだ・・・という

ストレス処理をするしかないのですが、

そうではないもう少し発展したストレス処理を

してきている人間からすると、

なぜそこまで毎回ヒステリックになるのか

分からないことも多々あります。