アピールしないと気がすまない

自己愛性人格障害者は

とてもさまざまな手法でアピールをします。

 

何をアピールするかというと、

自分がどのようにして被害者になったか、

どれだけの苦労をしているか、

どれほどの能力があるのか、

どれほど苦しい環境にいるのか・・・

ということでしょう。

 

それらをアピールするためだけに

口を使う、といってもいいでしょう。

それくらい自己愛性人格障害者にとって

アピールというものは欠かせないものです。

 

自己愛性人格障害者というのは

「自分の中で」自分が被害者であるとか

自分が能力があって思いやりがありすばらしいと

思い込んでいれば極論はいいのですが、

 

やはり「友達が多く情に厚く愛にあふれている」

なんて自負している以上、

実際に恋人を作りたがったり

友人を作りたがったり、

結婚したがったり子供をほしがったり

するものです。

 

ですから一人で生活していけば

誰も被害には遭わないものの、

一人で生活するという選択を

しないのもまた自己愛性人格障害者の

特徴の一つですね。

だからこそモラルハラスメントの被害に

遭う人が後をたたないのです。

 

そのアピールというのは

何のためにあるかというと、

自己愛性人格障害者が自分の中での思い込みを

確実なものとするために他人との関わりを

利用したいときのためです。

 

そのアピールをして自己愛性人格障害者にとって

「ああ、やっぱり自分こそが特別で、

大変な目にあいながらもしっかり能力を発揮して

人への思いやりを忘れず生活していっているのだ」

という思い込みを強化するために他人を

利用しているのです。

 

ですから自己愛性人格障害者というのは

アピールをいつまでたっても

やめません。

 

アピールをして、何かを得ようとしているときも

アピールがどんどん派手になっていくことも

あるでしょう。

とにかく仕事が大変だ!というアピールをするとき、

「ああ大変だ!(仕事が大変だから今日していた約束は守れないぞ、

けど約束を守れない人間だから約束を守らない

わけじゃないぞ、あくまで仕事が大変だからだぞ、

お前との軽い約束とはわけが違うんだぞわかるだろ)」

という意味もこめられているかもしれませんし、

 

「もうなんでこんな大変なんだ!

(自分が納期を守れないのは

自分の責任ではなく下の人間が無能だからだ、

なんでいつもいつもこんな大変な目にあわせるんだ

最低のやつだ!)」

という意味が含まれているかもしれません。

 

どちらも

「約束を破ってるのは一緒だろ」

「部下の管理能力がない結果だろ」という

ツッコミが入るかもしれませんが、

そういうツッコミは自己愛性人格障害者にとって

意味がありません。

自己愛性人格障害者にとっては結果よりも

「その結果となったしょうがない事情」を

なんとしてでも証明することのほうが重要なのですから、

どんどん被害者アピールが増していくでしょう。