犯罪と自己愛性人格障害者

自己愛性人格障害者というのは、

犯罪を起こしやすいといえます。

モラルを説きながら、

自分はモラルを守りません。

それは法律違反だと騒ぎながら、

自分は犯罪を犯します。

そしてその起こしていることが

犯罪だとは思っていません。

自己愛性人格障害者がストーカーに

なってしまっても、

自分はストーカー呼ばわりされたくない、

正当な理由があるのだと

主張するのと同じです。

なぜ犯罪と結びつきやすいのか?

という点ですが、

ひとつはその「自分のやっていることが

犯罪だと認識できない」

ということがひとつ挙げられます。

 

自己愛性人格障害者は被害妄想が

強くなりがちですから、

その報復のためには

犯罪だろうがなんだろうが

起こしてなんとかして仕返ししなければ、

と思いがちです。

自分のほうがターゲットから

徹底的に人権を無視されて

攻撃を受けている、

と認識している自己愛性人格障害者も

多いですから、

その仕返しのために犯罪を犯すなというなら

規律のほうが間違っている、

とまで考えるのです。

 

そしてもうひとつ、

「支配欲の強さ」が影響していて、

ターゲットを支配する、

思い通りに動かすためには

手段を選んでいる余裕はありません。

もし、別の手段にて

相手の心を動かすことができるなら、

そもそもその人は

自己愛性人格障害者ではありません。

どうにかして

依存したい、自分のストレスを担ってほしい、

自分の欲求や不満を解消してほしいし

ターゲットにその義務があると思っている

自己愛性人格障害者は、

暴言や暴力でしか

相手を動かすことができなくなります。

 

そのため、

その暴力が犯罪という認識が

薄れてしまい、

容易に暴力にてコントロールしようと

しがちになってしまうのです。

たとえば暴力を振るった場合、

「自分は暴力なんか普通は振るわない」

「これはDVじゃない、正当防衛だ」

という場合もあります。

そして自分の思いが叶わなかったり、

相手が自分の下に帰ってこないと

分かると、

激情にかられて刺したりすることもあるでしょう。

 

これは、

自己愛性人格障害者と特定のターゲットに

限ったことではありません。

自分が仕事上で

不満を起こした場合、

その不満は自分のせいではなく

相手がおかしいからだ、

顧客がおかしい、同僚がおかしい、

スタッフがおかしい・・・・

と思い込み、

それを粛清する必要があるとまで

考えてしまうのです。

そして実際に犯罪を起こして

相手を消すことを「粛清」とし、

自分はやるべき役割を果たした、

これでいいのだ、

とまで思い込むこともあります。

それを犯罪と呼ぶ回りの人間が

おかしいのだと言わんばかりに、

自分がやったことは正義だと

主張し続けるのです。

ところで、

犯罪といっても

重犯罪を犯してしまうのは

自己愛性人格障害者よりも

境界性人格障害ともいえます。

 

境界性人格障害は自己愛性人格障害者より

精神症状が強くでやすいので、

犯罪に関するハードルも

自己愛性人格障害者よりも低い場合が

多いのです。