マザコンが多い

自己愛性人格障害者には

マザコンが多いです。

ここで、誤解を解いておきたいのですが、

マザコンというのは

「お母さんが大好き!」とか

母親と何度も連絡をとったり母から

意識が離れられないということを

指しているのではありません。

母親から、

精神的に自立できていないことを指します。

 

つまり、

「あんな母親死んでしまえ!」

と言っていても、

その発言を何度も言うようなら、

明らかにその行為自体はマザコンの証であると

いえます。

なぜならどうでもいいわけではなく、

死んでしまえと思うくらい執着が

強く、しかもその執着を

いつまで経っても手放せないのですから。

 

「母親のことなんて」と言っている

自己愛性人格障害者でも、

やたらと母親と電話したり連絡をとったり

母親の前では従順だったりすることもあります。

 

マザコンであるということは、

その母親自体も

子供離れしていないということになります。

精神的自立がなされていないということは、

精神的自立という自然な流れを

母親が意図的に拒んだということに

なりますから。

つまり自分から自立しようというものなら

お前は未熟だとか

お前は一個の人格として確立する

資格がないとか、

あるいは泣き落としにかかるとか(自分は

見放されるんだ、悲しいとか)

そういう手段をもって

子供の自立を阻んだ可能性が

非常に高いのです。

ですから子離れが出来ない親の

子供は母離れが出来ません。

自立自体に罪悪感を植えつけられて

しまうからです。

 

その代わり、

精神的自立しないことを受け入れて

しまえば、

親から報酬をもらえます。

自分は母親から見捨てられないのだという

報酬です。

逆にいうとそういうことでしか

愛情を与えられないのがこういう母親と

いえるでしょう。

しかし自己愛性人格障害者だろうと

なんだろうと、

人は精神的自立をして

一個の存在として成り立つわけですから、

そうなるとその一個の存在として

認められなかった人間は

親の付属として生きるしかなくなってしまい、

他の何者にもなれないわけです。

よく、自己愛性人格障害者の成り立ちとして

過干渉の母親と無関心な父親、という

ものが挙げられますが、

父親だろうと母親だろうと

片親が自己愛性人格障害者で

片親が機能していないと

このように自立を阻まれる構図が出来上がり、

自己愛性人格障害者のように自我のない人間

というものが生まれてしまいます。