自己愛性人格障害を本人に伝えるとどうなるか

自己愛性人格障害者の被害に遭っている人は、

「あなたは自己愛性人格障害者だ」

と思い知らせたいという意識が強くあります。

 

自己愛性人格障害というのは、

「自分は間違っていない!お前が間違っているのだ!」

と被害者に対して何年もかけて言い続けるので、

「いや、お前こそがおかしい人間

自己愛性人格障害者)なのだ」と

言って気づかせてやりたい気持ちが

どんどん高まるのは

当然としてあるからです。

 

その手段としては

自己愛性人格障害者について書かれた

サイトを見せるとか、

自分と同じ状況に陥っている人の

ブログを見せるとか、

自己愛性人格障害者の特徴を

並べてみるとか書籍を渡すとか

いろいろあるとは思いますが、

すべて失敗に終わるでしょう。

 

いくら自己愛性人格障害の特徴が

その本人に当てはまっていたとしても、

あなたは自己愛性人格障害者なのですよ、

と伝えることは

「私が間違っているのではなく

あなたがおかしな人間なのですよ」

と間接的に伝えることになります。

そして自己愛性人格障害者は

「あ、そうなんだ、自分が間違ってたんだ」

とは絶対に思えない障害です。

 

ですから、

いくら特徴が当てはまっているとはいえ、

それに気づくことは心理的に回避しようとします。

それに、

自己愛性人格障害者自身に

「あなたは精神障害ですよ」と

指摘しているのと同じですから、

それは自己愛性人格障害者が

被害者を新たに責め立てるための

機会のひとつとなります。

 

自分を支え敬い、

自分からの注意や説教を

喜んで聞き入れなくてはならないはずの

パートナーが、

自分を精神障害者扱いしている、

と思うのが自然だからです。

被害者は、

「あなたはこのとおり、

これらの項目に当てはまっているから

自己愛性人格障害です」

と伝えることにより、

「ああ、自分はおかしな人間だから

自分の言ってきたことは間違いで

パートナーをこれほど傷つけてきたんだな」

と、単純に気づくと考えていることが

非常に多いのですが、

 

そもそもそんなことをして

自分のやってきたことに気づく

自己愛性人格障害者は

いないといってもいいでしょう。

 

自己愛性人格障害者の被害者が、

「あなたはただの被害者ですよ。

あなたのされていることは

ただの嫌がらせですよ、

さっさと離れなさい」

といわれても「いや、ただの嫌がらせではなく

いろいろと相手にも事情があって

優しい面もあるんです」

と言い訳しただの被害者だと認識できないように、

自己愛性人格障害者も

自分がただの加害者だとは認識

できないようになっているのです。