人生が思い通りにならない苦痛

自己愛性人格障害者にとって、

人生が思い通りにならないのは苦痛です。

 

ところが、たいていの人は

「人生が思い通りにならないことは苦痛である」

という認識をします。

ごくごく当然のことですね。

人生は失敗だらけだからこそ楽しい、というのは本質かもしれませんが

本気で心の底からそう思える人は少ないでしょう。

 

では、そういう人達と

自己愛性人格障害者のどこに違いがあるのか?

というと、

「人生のなかで、少しでも思い通りにならないと苦痛」

というところにあります。

少しでも、というのはどういった状況なのかというと、

 

「今日の食卓に、好きじゃないニンジンが入っている」

「自分が食事を約束したグループとの集合場所まで、たどり着くのが

20分くらいかかる」

 

というレベルです。

 

そしてこれは、

自己愛性人格障害者にとっては

「そんな簡単なことで苦痛になるの?」

ということではなくて、逆に

「こんなことさえ思い通りにならないのか」

と考える一つのきっかけになるからです。

 

苦痛になる、というのは騒ぎ出したり、ものすごく不機嫌になったり、

ひたすらに相手の悪いところを暴き出したり愚痴を言ったり、

ということになります。

 

相手、というのは上記の例であれば好きじゃないニンジンを

食卓に出してきた配偶者かもしれませんし

恋人かもしれませんし、

集合場所を決めた相手かもしれませんし

グループ全体にかもしれません。

そこは、自己愛性人格障害者の采配で決まります。

 

ところで、そんなことは日常の中でよくあるでしょう。

人生は、当然の如く予定通りにはいきません。

 

そういう「世の条理」が耐えられないからこそ

自己愛性人格障害者は何度でも

爆発してしまいます。