自己愛性人格障害者の万能感とは

自己愛性人格障害者の万能感とは、

すなわち「思い通りにならないという現実の

ストレスを回避するためのもの」

です。

 

人生は思い通りにならないというのは

誰しもが感覚的に理解しているものです。

明日の天気さえ、思い通りにはなりません。

決めた献立を決めた時間に食べられるとは限りません。

今日使えていたパソコンが明日も使えるという

保障はありません。

 

 

しかし思い通りにしたいことがあれば

あるほど、

自己愛性人格障害者というのは

それが叶わなかったときの

ストレスをとんでもないレベルで

感じてしまいます。

 

それを考えることさえ、

そんな現実さえ苦痛なのです。

 

ですから、そういう現実から目をそらすために

「万能感」を持ちます。

自分は万能であり、思い通りにならないことなど

ないはずである。

そういうものです。

現実問題としてそういう人間は存在しえない

はずなのですが、

自己愛性人格障害者は「感覚的に」

そういう心持で生きていかないと

自己というものを保っていられない、

ということになります。

 

しかしその万能感こそが

より相手への

「思い通りにしたい」

「思い通りであるべき」

という要求を肥大させ、

 

相手はそれに振り回されることになります。

 

配偶者であればもちろん

そこから逃れることは容易ではありませんし、

会社での権力者であればその権力を最大限にふるって

なんとか周りをコントロールしようとするでしょう。