「一人」を嫌がる

自己愛性人格障害者というのは、

一人で居続けることができません。

 

それは、人に笑われることや孤独であると思われることを

恐れて、というだけではありません。

 

ただ、一人にならなくても済むような

状況になっていることも非常に多いです。

一人暮らしをしたことがある例でも

母親が世話をするために子供のアパートに

足しげく通っていたり、

同棲相手を見つけていたり、実家暮らしを

していたり。といった具合にです。

 

自己愛性人格障害者は、

パートナーやターゲットを鏡として扱います。

それは、自分自身を見なくても済む道具だからです。

 

だからこそ、ターゲットを見つけたがります。

ですから、自分自身を見なくて済むよう、

一人ではいたがらないのです。

 

彼らが一番恐れるのは

「自分との対峙」です。

虚しく、生きているのになんの意味もないような

気がしてきます(ただ、これは自己愛性人格障害者に

限ったことではなく、自他分離がうまくなされていない人、

アイデンティティの拡散が起こっている人というのは

こういう感覚に陥りやすいです)。

 

ですから、自分自身を直視しないために

誰かと一緒に生活することを望みます。

自分自身というものを見ずに生きていくことだけが

自分を有能にしてくれ、(誰かと比較して)素晴らしく、

正しく、清い自分でいられるのですから。