損得勘定

自己愛性人格障害者というのは

損得勘定に囚われる傾向にあります。

 

自己愛性人格障害者というのは

自ら自己愛を充足させて生きていかなくては

なりませんから、

自分にとっての明らかな損は避けたいわけです。

 

この損得勘定というのは

厄介なもので、

経済的DVにも発展する理由の一つともなりますが、

 

自己愛性人格障害者というのは

損得勘定で自分が動いているということも

「認識したくない」生き物なので、

なんとかしてそれを自分が気づかないように

別の理由をもってきます。

 

たとえば

生活費を支払っていた被害者が

自分の前からいなくなったときも、

自分ひとりがそこで暮らしていたとしても

それでも「生活費を支払いたくない」

という気持ちが強いですし

「なんで自分が生活費を支払わなくては

いけないのだ」

という気持ちも強いので、

 

なんとかして帰ってきてもらう、

あるいは生活費を支払ってもらおうと、

「愛している」

「そばにいないと心配だから

戻っておいで」

と諭したり、

 

「自分はもうこれでは生きていけない、

悲惨な状態だ」

とぼろぼろの自分というのを演出したりします。

 

しかしこの損得勘定があるからこそ、

自己愛性人格障害者のストーキングに発展した場合というのは

警察の警告が抑止力になる、

ともいえます。

 

つまり、パートナーに対して

自分のターゲットとしての執着心はあるけれども、

警察が介入してきて逮捕されるといったような場合、

警察に実際に逮捕されたら「損」だ、

というような心理が働くからです。

 

自己愛性人格障害者は警告を受けたからといって

急に目が覚めて

「あ、これはストーカー行為なのだ、

やってはいけないことなのだ」と感じて

ストーキングをやめるわけではありません。

 

自分にとって逮捕が損だから

やらないだけです。

 

警察の警告だけでなくても、

それを続けることで

自己愛性人格障害者が経済的に大きく

損をするとか(お金がかかりすぎる、

継続的な損失が発生する)、

労力がかかりすぎる(居場所はつきとめたが

あまりにも距離が遠すぎる、そこに行くまでに

時間がかかりすぎる、体力的に難しすぎる)とか、

そういうはっきりとした損失も

自己愛性人格障害者のモラハラの抑止力に

なるといえるでしょう。