攻撃は愛情の裏返し?

ターゲットというのは、

「攻撃は愛情の裏返しである」と思いがちであり、

それは自分がそう思っておいたほうが都合がいいのと、

 

いわゆる子供が「好きなコにイジワルする」のと

同じような感覚である、その延長であるという

認識が社会の中にあるからです。

 

実際にそういう例があるので、

攻撃が愛情の裏返しであってもおかしくない・・・

と人間は当然のように思うものです。

 

好きな相手に意地悪する。

あるいはとんでもなく嫌いな相手に

素晴らしいと賞賛したり褒めたりしようとする。

これらは防衛機制の反動形成の役割です。

 

そしてこれは、「好きな相手を、好きと認めると

ストレスがかかる」

「嫌いな相手を嫌いと認識すると、

ストレスがかかる」

からこそこういう働きが生まれます。

 

ですので愛情が強ければ強いほど

イジワル(自己愛性人格障害者でいうとモラハラ・攻撃欲)も

強くなるのだというわけではなく、

 

その人の心がそのストレスに耐えられないほど、

そういう働きが強くなってしまい、

ストレス回避のためにそう考えているだけです。

 

そもそも自己愛性人格障害者は

自分が相手を好きであるという感情を

相手が自分を好きであるという感情に置き換えてしまい、

自分が相手を好きになったのだ、という弱みのようなものを

嫌います。振られる可能性なども考えなくしてしまうのです。

 

人を好きになると、ストレスがかかります。

一緒にいたくて、近づきたいのに、

一緒にいれるか・近づけるかはその時の環境や相手に

左右されてしまうからです。

恋愛はすべて思い通りにはなりません。

思い通りにしたいことなのに思い通りにできないというのは

非常にストレスなのです。

 

ところが、それらのストレスを引き受けてしまうと

たちまち心が折れてしまいますから

それらのストレスを「引き受けないようにして」

恋愛するのが自己愛性人格障害者の特徴の一つです。

しかし「そういうストレスを一手に引き受けて、

お前の分の重責までこっちが担っている・・・」と

被害者意識が強くなるのもまた同様に特徴として

あげられます。