多弁になるとき

自己愛性人格障害者が

多弁になるときというのは、

自分を正当化したいとき(何かをごまかしたいとき)、

責任を回避したいとき、

そして相手を非難したいときです。

 

その気持ちが強いほど、

口数が多くなり、饒舌になります。

 

彼らに限らず、

人が何かを誤魔化したいという心理を

抱えているときというのは、

多弁になりがちです。

 

落ち着かない心理を、口でごまかし、

表出することで自分の心も誤魔化すのです。

「何か言わずにはいられない」という

心の表れでもあります。

 

多弁になるということは、

つまり独り言のようになってしまうということです。

相手のペースに合わせていたら、

多弁にはなりません。

多弁とは、どちらかというと

自分を納得させるために心の「どう誤魔化したいか」

という感情を

そのまま表出する行為になりますから、

相手の言葉はあまり耳には入っていません。

 

自分の言っている言葉を

どうにかして分からせたい、

といったような心理があります。

 

ですから「事実はこういうことなんだよ」と口数多く

言い訳をしようとしているときは、

「事実をそういうことだということにしたい、

そう思いたい」ということです。

 

相手に対して、別のことに注意を

向けてやりたい、そらしてやりたいと考える

心理状況でもあります。