なぜ、周りは自分をもっと評価しないのか

自己愛が強い人というのは、

常にこのようなことを考えています。

 

自分のことを理解してくれる人は誰もいない。

自分の事をみんなが正しく理解していれば、

もっと自分は成功しているはずだ。

それなのに、周りは自分の苦労など

なんの理解も示そうとせずに、

なんなら不当な扱いをしようとしているのでは、

とすら感じてしまう。

 

自己愛性人格障害者の心の中ではこのような

感情の変遷が見られます。

 

それは、

「自分はもっと評価されてもいい特別な人間であり、

他には類を見ないほどの革新家であるのに、

こうやって平平凡凡に生きていくはめになっているのは

その才能を理解できない周りのせいだ」

という解釈をしなくてはならないからです。

それは、一種の責任転嫁でもあります。

 

自分が成功できないのは自分の責任でもあり

実力のうちでもあるのに、

それを評価しないどころか過小評価するのは

自分の類まれなる才能とカリスマ性を

妬んでのことではないのか?

と考えなくてはならないのが率直なところなのです。

 

自己愛性人格障害者は、

なぜ自分がこれほどまでに社会で成功できないのか、

という答えが自分の中にあるとは考えてもいません。

 

自分の能力は相応に評価されているということも、

自分が評価されていないのは周りの嫉妬でも策略でもなんでもなく、

ただただ自分の能力不足であるだけということも

知る由もないのです。