自己愛性人格障害者は成功者に多いのか

自己愛性人格障害者というのは、

成功する可能性もあるとはいえます。

自己愛性人格障害を持っていなければ、

地位や名誉が欲しくても、

地位や名誉にすがるほど執着したりとか、

とにもかくにも上に行きたいという

強い執念のようなものは見られません。

 

そのためにかける労力などが

惜しく感じられる人も多いからです。

しかし自己愛性人格障害者の場合は、

地位や名誉というものはアイデンティティにも

等しいのです。

なぜなら地位や名誉に非常に弱く、

それさえあれば自分の安心が確保できると

思い込んでいる場合が多いからです。

 

ただ、自己愛性人格障害者は

努力が出来ても

自分のストレスになることは他人に押し付けたり

本当の実力がつけられなかったり

他人に恨みを買う場合が多いので、

たいした成功者がいないのも事実です。

 

実際、ぜんぜん稼いでもいないし

稼ぐ予定もないのに、

自分は大金を稼いでいると

嘯いたり、

過去に大金をつかんでいたらその話ばかり

することもあります。

ほぼフリーターの状態なのに、

自分はいろんなところから声をかけられるから

フリーでないと融通を利かせて動けないのだ、

と無理やり理由づけることもあります。

本来は、正社員になったり

組織に属するほどのストレスに耐えられない

場合が多いのです。

 

そういう場合でも、まるで

ただ組織に属して役職についているだけの

人間とは違う、という言い方を

することもあります。

自分のような動きかたが出来るのが

本当の成功者であり、

組織に甘んじるだけの人間とは

一緒にされたくない、という意味です。

実際に声をかけられるどころか

仕事がほとんど無くても、

稼いでいなくても、

そういう発言もできますし

そういう思い込みができます。

 

どれだけ地位も名誉も失っても、

「自分は本来は成功者であり、

自分は自分をねたんでいる周りの妨害を受けている

被害者だからそう見えないだけだ」

という立場をとることもできるのです。

ただ成功していても

自分をあまりにも過大評価しすぎていて

周囲の人間は非常に違和感を抱きやすいのに、

何も功績を残していなくても

それだけの発言をしたりするので、

自己愛性人格障害者というのはそういう意味では

実際がばれてしまうと、

「ただのおかしな人間」として

評されることも多いといえます。

 

ですから、自己愛性人格障害者というのは

必ずしも実際に成功しているかどうか、

にいつまでも執着しているとは限りません。

 

自分の中で成功している、

あるいは成功するはずの人間だが邪魔されているだけ、

という考えで納得するのであれば

そうするだけですから。