「必要とされたい」という依存

誰かに必要とされたいとか、

必要としてくれる人、愛してくれる人を

好きになってしまうという人は、

確実に相手に対して依存を起こします。

 

まるで最初はタイプではなかったという相手に

対しても、とても強く、情熱的に

その人間を愛するようになります。

人となりを愛しているというよりは、

「自分を必要としてくれる人だから」依存していることを、

なんとなく自覚している人も多いでしょう。

間違いなく愛していて、誰よりもこの人を

愛していると感じているのに、

自分にもしこの人が興味を持ってくれていなかったら

自分も興味はもっていなかっただろうとか、

こういう風に関係を持ったりはしなかっただろう・・・と

うすうす気が付いている人も多いのです。

 

その人自身ではなく、

あくまで自分を必要としてくれるその人、

に気が向いているのであって、

その人が自分に対してそっぽを向こうものなら、

何が何でも自分のほうにまた振り向いてほしいと

願い続けます。

そうしないと、

「自分は本当に必要のない人間」のように

感じてしまうからです。

 

それは、その人に自分の存在価値を一存しているような

ものですから、

相手にそっぽを向かれたりちょっと愛情が薄れてしまうようだと

途端にいてもたってもいられないような

感情に追い詰められてしまい、

その愛情を再獲得するために自分をどこまででも

落としてしまいます。

 

その行為自体が自分の価値を貶めてしまっているとも

知らずに、ひたすらに愛を獲得するために

相手の顔色を窺いながら動きまわるのです。

 

そういう人は、

「愛されていると思うことができたら100」

「ちょっとでも自分の考える愛と違えば0」

というような極端な思考に嵌りがちです。

 

相手の気持ちは思い通りにはいきません。

神の前で愛を誓ってくれた相手でも、

その相手自身でさえ自分の気持ちはコントロールできないのですから、

そういう相手に自分の価値を一存してしまえば

辛いのは当然のことなのですが、

それでも相手に愛されることを願ってやまないのが

この依存体質の人達です。