自分の価値は他人しだい

被害者気質の人というのは、

自分の存在価値を相手に委ねて生きています。

相手から認められなければ、

それはすなわち自分には存在価値がないという

ことになります。

 

ですから、相手から指摘をされたりすると

「とんでもない失敗をしでかした」と

とてつもない責任感を感じたり、重圧に押しつぶされそう

なったり、

「なんでこんなこと言われないといけないの。

もう最悪!」と

自己嫌悪に陥ったりそれを過剰に責任転嫁しがちです。

 

それは、些細な指摘を受けたことで

自分の存在価値が揺らぐと考えている証拠です。

 

それが極端な形を見せるのが自己愛性人格障害者です。

そして被害者気質の人もそういう特性が見られる人が

非常に多いです。

 

これは「いいや、他人なんかに自分の価値を

決められるはずがない」という考えを持っているにしろ

いないにしろ、

とにかく「人からちょっと批判されるだけで、

ひどく落ち込む、自分ってなんて欠陥人間なんだろうと

考え込む」とか

「必要としてくれていた人が最近そっけなくなって、

ああ、やっぱり自分って人間として魅力がないし

価値がないから愛してもらえなくなるんだろうな」

とすぐに考えてそこから抜け出せなくなってしまう・・・

というような人はかなり苦しい人生を

送り続けることになるでしょう。

 

そしてそういう苦しい人生から目を背けるために、

また新しく自分を愛してくれそうな人に目を向けたり、

自分に優しくしてくれる人に惚れたり、

ということの繰り返しになりがちです。

 

まるでその個人が自分を評価してくれるために

生きているような人、というような

判断を下してしまうと、

その人はその人自身の人生を生きるのに必死ですから

寂しい思いをするのが常になってしまいます。

 

自分の価値は他人次第である、というような感覚は

自分を苦しめる思考でしかありません。