恥と死の関係

人は恥をかきすぎると

自分自身を死においやっていくことは

誰もがよく知っていることです。

 

恥という概念は、「もう二度とそういう恥をかかないように

しよう」という心理よりも、

そういう恥をかいた自分に対するストレスというものが

多大になってしまう心理のほうが強く働き、

自分を罰する(傷つける)ような行動をとったり、

衝動的になったり、自己否定につながりがちです。

 

その時にかいた恥によるストレスを軽減させるように、

不快を快によって消し去ろうとするかのように

衝動や欲望に沿ったような動きをしてしまうわけです。

 

恥というのが成長に必ずしも繋がるわけではなく、

むしろ恥というストレスを引き受けられない場合は

その分、衝動的・自己破壊的な働きが強くなってしまいます。

 

そういう考えは恥だとか、お前の行動は非常識で恥ずかしいだとか、

羞恥心を刺激するような育てかたをすれば

子供だけでなく大人も思い通りに動くかもしれませんが、

その分恥をかかされている、恥をかいているという感情自体が

衝動や欲求を大きくさせます。

そうやって子供時代を過ごし大人になると、

恥をかかないようにして生きるというよりは

様々な場面で「恥をかかないかどうか」と考えるようになり

「今、恥をかいている」ということに敏感になってしまい

そのストレスを軽減させるために強烈にルールやモラルから逸脱した

行動をとるようになったり

自分で自分を傷つける行動、すなわちドラッグ依存や、過剰な飲酒、

性に奔放になりすぎる(セックス依存、行きずりの関係ばかりを望む)

など、結果的に寿命を縮めるような行為をするようになります。

 

そして結果的に自分から死に近づいていったりということに

なりますが、

基本的に恥をかかないようにと

ストレス回避に神経を使うということ自体がストレスを感じることよりも

(つまり恥をかくことよりも)健康状況に害を及ぼしますから、

恥と死というのは非常に近い関係にあるうえに、

「恥をできるだけかかないように、失敗しないように」

神経質になること自体が「死」により近いということになります。