恥を恥とも思わない人々

恥という気持ちは

どう感情を表すのでしょうか。

 

あるときはいたたまれなさ、

ある時は晒されているような強烈な負の感情、

ある時はばつが悪いような・・・・と

シーンによってさまざまかとはおもいますが、

 

恥を恥とも思わない人々というのが

社会には存在します。

 

それはモラルがないとか

そういったことではなく、

恥という感情は少なからずストレスになってしまうので、

そのストレスを回避してしまう、

無くしてしまう人達のことです。

 

恥知らずという言葉がありますが、

そういう人達は本当の意味で

恥を知りません。

 

恥、というものを感じ取る前に、

それを回避してしまう(なかったことにする)

からです。

 

それに自分の欠点や自分のミス、過去を恥じる前に、

そもそもそういう「欠点」を自分のものとして

受け止めることがなければ、

つまり罪悪感がなければ、

恥というものも感じません。

自分の行いを事実そのものとして受け止めることが

出来なければ、

それも自分の恥であるということすら

認識できないのです。

 

普通、人は自分の犯した行いを恥だと認識すると、

同じ轍は踏むまいと内省するものです。

恥、という概念はそれだけ屈辱的なものでもあります。

 

そして、恥を感じるような行為は

世評にそのまま反映されることを

通常は知っていますから、

人からの評価を落とさないためにも

同じような過ちは繰り返さないようにするわけです。

 

ところが、厚顔無恥な人達というのは、

世評をひどく気にしているかと思えば、本当は

周りからの評判なんてお構いなしなのでは、というほど

同じような失敗を繰り返します。

しかし第三者から見て「同じ失敗」であるだけで、

その人間からすると「失敗」だとも思っていない

ということになります。

 

そして失敗だと認識できない以上、

なんども同じようなことを繰り返してしまいます。

 

周りの人間はそれを「恥ずかしいと思わないんだろうか」

「なんで何度も同じ失敗を繰り返すんだろうか」

と思うのですが、

そもそもそれを失敗だと思っていないから、

そしてそれを失敗だと(すなわち自分が失敗する人間であると)

思う能力がないから、ということになります。