恥を隠すための攻撃
自己愛性人格障害者は本来、
恥というものを感じやすいです。
しかしその恥という概念を感じることにより
自己が危機的状況に晒されるので、
その概念を「感じること自体を」回避します。
そして、結果的に恥を感じやすいのに
防衛機制のおかげで恥を感じることがない、
という奇妙な状態に陥ります。
なので、恥をかくことに敏感であるように見えつつも、
恥を知らないようなふるまいをすることが
多くなるのです。
一般的に、恥を感じやすい特性を持つ人というのは、
劣等感も強く、
恥をかかされることによって、
敵対心を持ちます。
つまり、恥をかくのは自分自身の行いが恥そのものであるから、
というわけではなくて
恥をかかせようとした相手が悪いと感じたり、
それを恥だと思い込むような愚か者たちのせいだ、
ということにしたい心理が働くからです。
ですから、恥を感じやすい特性を持つ者というのは、
必然的に攻撃性というものを強く
持っていることが多く、
また恥を感じるシーンというものも多くなります。
ですから他人がなんとも思っていないことでも、
恥を感じやすい者にとっては自分の
羞恥心に触れるものであったりして、
そういう人は知らぬ間にそういう特性を持つ他人の
恨みを買っている、ということもあり得るのです。