自責の念がない人

自己愛性人格障害者には

罪悪感を感じる機会がありません。

 

罪悪感というのは後悔や良心の呵責など、

してしまった行為に対する失望を指します。

そしてさらに、自分が行ってしまったことに対する

補償する役割を果たします。

罪を償いたい、と感じて実際に行動を起こすことにも

大きな動機付けとして作用し得るということです。

 

罪悪感というのは自身を社会的活動に適応させるための

促進の役割を果たします。

 

ということは、罪悪感という特性を踏まえると、

罪悪感を一切感じないようにしている

自己愛性人格障害者には、

「後悔」も「良心の呵責」もないということになります。

そして、罪を償いたいという気持ちもないという

意味でもあります。

 

ないというよりは、感じることができないと

いったほうがより正確でしょう。

 

罪悪感というのは、その名のとおり

「犯した罪に対する自責の念」ということでもありますから、

そもそも自分の行ったことが罪だという意識がなければ

罪悪感も生まれないのと同じです。

 

ところが罪を犯したとなると、

自己愛性人格障害者は自分のことを「罪を犯した人間」として

捉えなくてはなりません。

「自分はパートナーに対して大きな罪を犯した」と

反省するフリはできても、

実際にそう感じることや自責の念を自分の中に

生むことはできません。

そもそも自己像があやふやなので、自分が実際

どういうことをしてしまったのか「自責」ということすら

出来ないのです。