自意識過剰と被害妄想の関係

自意識過剰になると、

被害妄想(※ここでいう被害妄想というのは

専門用語としての被害妄想ではなく

一般的に言われる被害妄想のことです。

本来の被害妄想というのはまた意味合いが

変わってきます)

が強くなるというのは自然なことです。

 

自意識過剰とはつまり

「公的自己意識」が強くなってしまっている状態で、

公的自己意識が高いと社会性を保つ、とか

そういった意味ではメリットがあるのですが、

 

あまりに強くなりすぎると、

自分が他人にどう思われているか、見た目や言動がおかしくはないか、

非常識なことをしていないかと気にしすぎるあまり

失敗を恐れるようになり、

 

何も行動を起こせなくなったり、

いろいろと理屈で考えすぎるようになったり、

自分のやりたいことが何もできず

最もらしい行動は何か?ということだけ考えて

生きていくことになります。

 

そうなると、別に誰も「自分を出さずに

自分を押し殺して、我慢して生きなさい」

と指図しているわけでもないのに

まるでそういわれながら生きているかのように

行動するはめになり、

結果、いろんなものを怖がったり

恨むようになります。

 

それはそうですね、攻撃されてもおらず

蔑まれてもいないのに、

「きっと自分は変な恰好・変な思想のやつだと

思われている」

「絶対にここでミスしてはいけない」

「あのとき、あの人の口の端がちょっと上がってた。

きっと自分のことを馬鹿にして笑ってたんだ」と

常に考えなくてはならないのですから、

それは疲れるでしょうし、周りを恨む原因にもなるでしょう。

 

 

自意識過剰であればあるほど、

「自分はこう(みっともなく)見られているはずだ」

という意識が確信にどんどん近くなってしまい、

被害者意識が強くなってしまいます。

 

そうなると、被害者意識からどんどん

被害妄想に変化していきます。

 

「あいつが自分を変なやつだと思っているから近づけない」とか、

「周りから変な目で見られるせいで浮いてしまって生きづらい」とか

そういう思想になっていきます。

 

 

別に周りはその個人に対してどうも思っていないのに、

そう思ってしまうのは

その人自身が自分自身を蔑んでいるからともいえます。

自分が自分に自信がなく、

「自分はみっともない」「自分は常識的におかしいのでは」

「何か人として欠けているのでは」と思っていることを

人が思っていると思い込むのです。

 

その感情を他人に投影してしまい、

他人こそが自分をさげすんでいるんだ、と考えてしまいます。

 

自意識過剰と被害妄想・被害者意識というのは、

切っても切り離せない関係性があるのです。