普通の人格とは一体なんなのか

  

自己愛のこだわりというのは

幼少期にとにかく一旦は通る道のりなので、

それ自体が悪いことでは

ありません。

 

むしろ、その経験を経なくては

ひとつの人格が形成されません。

そのために必要不可欠な段階なのです。

 

ただし、

大人になっても

それにこだわり続けないといけないと

いうのは異常な状態です。

 

人格というのは、

自己愛が満たされてその先に

しっかりと形成されるものでもあります。

 

つまり、

自己愛が満たされないままだと、

いつまで経ってもその段階で

留まらないといけない

ことにもなりえます。

 

人格というのは

色々あります、

普通の人格は何かと決めつけることは

出来ないものの、

自己愛が満たされたその先に形成される

固有の人格は、とりあえず「その人自身の」

人格ともいえるでしょう。

 

固有の人格を形成するに至らず、

自己愛にずっと執着しなくては

ならない状況になったひとは、

その人らしい人格をもてないまま、

 

防衛機制の頻回な発動により

だいたい似通った行動パターンを

とるしかなくなってしまうのです。

 

ただ防衛機制自体は

自分を守るために強いエネルギーを

発しやすいため、

 

相手を必要異常におとしめたり、

異様に自己弁護が多くなったり、

やたらと合理化してしまったりと

一見個性的な人物には見えます。

 

そのため、人格が確立していないはずの

自己愛性人格障害者でも、

非常に意志が強く、

はっきりした意見を持つ人物の

ように感じてしまうこともあるのです。