自己愛性人格障害者の独占欲とは

「独占欲」という言葉は

支配欲という言葉にも置き換えられます。

 

自己愛性人格障害者の場合は、

特に元々の支配欲が強いですから、

その支配欲を最大限に表出しても

構わないような相手に対しては

独占欲が思い切り引き出されるでしょう。

 

「欲」というのは

~したいと欲する、なにかを欲しがる

ということですが、

 

彼らの場合は「独占したい」というよりは

「独占できなければおかしい」

というほどの強烈な支配欲であり、

 

「独占されないような相手は頭がおかしいし、

そんなことはまずありえない」

というレベルで恋人や配偶者を

捉えています。

 

恋人とか配偶者でなくても

距離がある程度近く、なんらかの名目で

支配できるような人間ならいいので、

 

部下だとかこどもでも同じです。

 

 

彼らのこのような独占欲というのは、

彼ら自身は

「相手がもっとこうしてくれれば

ここまでせずに歯がゆい思いを済むのに」

「こういう思想で生活してくれれば

万事うまくいくのに」

ということを考えているのですが、

 

結局ところ答えは自分自身のその

「独占欲」が災禍の原因なのであり、

相手がどうしようと気に食わず、

独占欲は埋まらないうえにどんどんと

強く、膨らんでゆくのです。

 

そのうち相手の時間を管理し、

人間関係を監視し、

言動に逐一アンテナを張り、

 

その人個人のあり方を全く認めないような

行動の束縛しかできなくなります。

 

そして相手がそれに反発するようなら、

反発する相手こそが悪い、

反発するということはなにかを企んでいるのだといわんばかりに

攻撃するしかないのです。