普段は普通の人

自己愛性人格障害者というのは、

普段は普通の人です。

 

当然ですね、最初から横暴な人間であれば、

自己愛性人格障害というのは成り立ちません。

 

自己愛性人格障害というのはそんなにはっきりと

悪人化した障害ではないのです。

 

ですから普通のコミュニケーションをとることもありますし、

冗談をいうこともあります。

 

それこそが、自己愛性人格障害者が

そこまで酷い障害ではないのでは?

普通に人としての情があるのでは?と

被害者自身も錯覚してしまう要因になるのですが。

 

一つ、覚えておかないといけないのは、

自己愛性人格障害者は悪人ではないかもしれませんが、

そもそも最初から根っからの悪人というのは

ほとんどいないということです。

 

ただ、被害者自身が嫌かどうか?

どれだけ苦しい思いをしているのか?

ということはしっかりと自覚しておかなくては

なりません。

 

相手にも情がある、

相手にも人生がある、

相手もきっと傷つく、

と相手のことばかり考えていると、

被害者はいつまで経っても自分の傷を

直視しようとしません。

 

そうしてモラルハラスメントが悪化して

いくのです。

 

自己愛性人格障害者は、普段は普通の人です。

ですが世の中の悪人も、

普段は普通の人でしょう。

 

ひたすら悪事だけを繰り返す人間などいません。

悪事を繰り広げている以外の時間は

人に対して優しい言葉をかけていることもあるでしょうし

気さくな面も見せているでしょうし、

人としての一面を見せるのです。

 

この人は悪人とは違う、

この人は悪意があるわけではない、

という点にだけ着目していると、

被害者は自分の傷をほったらかしに

したつけとして、

どんどん自分の身体症状に悩まされることにも

なりますし、

モラルハラスメントを必要以上に許容したり

自己愛性人格障害者に必要以上に適応しようとする

きっかけにしかならないのですから。